ロシアでウォッカなど販売規制の動き…コロナによる外出規制でＤＶ増加受け - 読売新聞

　【モスクワ＝田村雄】ロシアで、ウォッカなど酒類の販売を規制する動きが広がっている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限のストレスから、酒に酔って家族に暴力を振るうＤＶ（家庭内暴力）が増加しているためだ。

　極東のザバイカル地方当局は２日、酒の小売り販売を一時的に全面禁止する措置を発令した。３月に住民の外出を原則として禁止して以降、「酒が原因の違法行為」が増えたためだとしている。中部バシコルトスタン共和国も１日から夜間のアルコール販売を禁じた。極東サハ共和国や東シベリアのクラスノヤルスク地方など６地域でも販売規制が実施されている。

　ただ、ロシアでは旧ソ連時代の１９８５年、当時のゴルバチョフ政権が反アルコール運動を展開したところ、密造酒が横行し、世論の猛反発にあった苦い過去がある。

　プーチン政権も、地方政府が過度に規制を強めると、国民の不満が政権に向かいかねないとみて警戒している模様だ。マントゥロフ産業貿易相は３日、全国の首長に書簡を送り、酒類の販売規制は「違法販売を助長し、社会の緊張を高める」として見送りを求めた。

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April 05, 2020 at 03:30PM
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