シャープ、純利益17%減、4～12月 テレビなど販売減 - 日本経済新聞

シャープが4日発表した2019年4～12月期の連結決算は純利益が前年同期比17%減の524億円だった。テレビの国内販売が消費増税後の反動で落ち込んだ。液晶パネルも車載向けやパソコン向けに使う中型の販売が減った。前年同期には東芝からパソコン事業を買収した際の負ののれん益を計上していた。

売上高は1%減の1兆7555億円だった。主力の液晶パネルは新車市場の落ち込みで車載用が不振。米半導体大手インテルのCPU（中央演算処理装置）が不足しており、パネル供給先のパソコン生産が停滞していることも響いた。

米アップルの新型「iPhone」向けの小型液晶パネルは足元好調で、東南アジアでの白物家電の販売も伸びたが補えなかった。営業利益は3%減の663億円だった。

同日、20年3月期の売上高が前期比2%増の2兆4500億円になりそうだと発表した。従来予想を2000億円下方修正した。「デバイス関連で需要回復が想定より後ろにずれ込む」（野村勝明副社長）ため、パソコン向けパネルなどの回復が遅れる。

収益管理の徹底やコスト削減を進め、純利益は8%増の800億円という従来予想を据え置いた。新型コロナウイルスによる肺炎の影響については「まだ合理的に算出できない」（野村副社長）として業績予想には織り込まなかった。

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