中国経済は4-6月(第2四半期)にプラス成長に復帰した。世界が新型コロナウイルス感染拡大からの持ち直しに取り組む中で、重要な節目を迎えた。
16日発表された4-6月の国内総生産(GDP)は前年同期比3.2%増。エコノミスト予想中央値は2.4%増だった。1-3月(第1四半期)は6.8%減と記録的な落ち込みだった。一方、1-6月のGDPは前年同期比1.6%減と引き続きマイナスとなった。
Return to Growth
But China's growth rate is weakest expansion on record
Source: National Bureau of Statistics (Note: Jan.-Feb. data combined)
6月の工業生産は前年同月比4.8%増と市場予想と一致。小売売上高は前年同月比1.8%減。市場予想は0.5%増だった。1-6月の固定資産投資は前年同期比3.1%減った。予想は3.3%減だった。調査ベースの都市部失業率は5.7%に低下した。
新型コロナ対策として1-3月に経済活動を抑制し、その後の感染再拡大も現時点でほぼ抑え込んだ中国は、世界のコロナ対応で先行。だが、刺激策では保守的なアプローチを採用しており、国内経済の回復は緩やかにとどまっている。休業が世界の経済活動を妨げる中で、外需低迷による影響を極めて受けやすい状態が続いている。

ソシエテ・ジェネラルの大中華圏担当エコノミスト、ミシェル・ラム氏(香港在勤)は4-6月と6月単月の持ち直しについて、「なおまだら模様だ。力強いインフラ・不動産投資で明らかなように、与信面の刺激策が主導する回復であり、小売売上高や民間投資の持ち直しは引き続き遅れている」と分析。
「中国当局は恐らく政策余地を残し、広範な緩和策は控えるだろう。現在の成長軌道は受け入れ可能と判断することになる」とラム氏は述べた。
ブルームバーグ・エコノミクスの舒暢、曲天石両氏は中国経済が4-6月に大きく持ち直したものの、今後の課題は回復持続だと指摘。「6月も生産の勢いが続いたことは年後半の成長率にとって良い前兆だが、個人消費の低調がなお重大かつ持続的な足かせだ」とコメントした。
原題: China’s Economy Returns to Growth Amid Global Virus Struggle(抜粋)
(市場関係者のコメントなどを追加し更新します)
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